「金」はそれ自体に価値がありデフレにも強いから「安全資産」
なのになんで「純金積立はやめとけ」っていわれるの・・・
「金」への投資方法は色々あります。でも「純金積立はやめとけ」という声があります。
これには「純金積立」を始める前に知っておくべき「後々、損する可能性」があり、知らないまま投資する人が多いです。
そこでこの記事では「純金積立のデメリット」説明し、他の「金投資」を紹介していきます。
「純金積立はやめとけ」と言われる3つの理由
手数料が高い
他の「金取引」と手数料を比較してみると
純金積立 | 購入手数料:1.5%~2.5%(参考 田中貴金属) |
金貨、地金 | 購入手数料:4,400円~16,500円+保管料(参考 田中貴金属) |
金ETF | 経費率0.4%(参考 SPDRゴールドシェア) |
※2023年3月現在
純金積立は少額投資できるので、投資額によっては「金貨」や「地金」の購入よりも手数料が抑えられますが、金ETFの方がより手数料は少ないです。
金ETFについては後ほど詳しく説明します。
利息・配当がない
純金積立は株や投資信託と違って、利息や配当(インカムゲイン)がありません。
そのため、積立の手数料が取られるだけで純金積立を続けている間は収益が出ません。金の価値が大きく上がり、購入時との差額で利益を出さない限りは支払う金額の方が多くなると言えます。
資産価値が上がりづらい
金の相場は大きく下がることがない反面、大きく上がることも少ないです。
利息・配当が出ないので資産価値が上がらないと資産は増やせないのですが、金の場合それは期待できません。
資産を増やすためよりも、守るために保有するものだと言えます。
そもそも「純金積立」って何?
純金積立とは
純金積立とは、月々1,000円からなど少額から始められる金への投資方法の一つです。
毎月一定額の金を積立・購入していく金融商品です。設定した積立額から、毎日自動的に金を購入します。
現物の金を購入すると多額な資金が必要になりますが、純金積立は少額から始められるのが特徴です。
純金積立で有名なのは「田中貴金属」です。他にも楽天証券やSBI証券などでも始められます。
純金積立のメリット
純金積立のメリットは3つです。
①少額から始められる
金貨やインゴッド(いわゆる金の延べ棒)を購入するには何万、何十万単位で資金が必要になりますが、純金積立は月々1,000円からと少ない資金で始められます。
②盗難の危険性がない
現物の金を持つ場合、金庫や銀行に預けるなどの安全な保管場所の確保が必要です。しかし純金積立は各金融機関が保管しているため、保管の手間と費用が省けます。
③引出時に「現金」や「地金」など受け取り方法が選べる
金融機関のサービスによりますが、引き出すときには現金または地金や金貨などでも受け取れます。少額から始めて大きく貯まった頃に地金やコインとして現物化できる選択肢があります。
金への投資が向いている人は?
純金積立のメリット・デメリットが分かったところで、金への投資に適している人とはどんな人でしょうか。
資産分散として守りの安全資産を持ちたい人
デフレや不況の中でも暴落しにくいという特徴を活かして、守りの安全資産にするのが基本です。
すでに株や債券などの取引をしている方が、株価暴落に備えたい場合などに検討しても良いでしょう。
ただし、金投資そのものに収益は見込めないことを頭に置いておきましょう。
金そのものを手元に持ちたい人
宝石と同じように、金にはそのものの「価値・美しさ」があります。
現物の資産として手元に置いておきたい場合、満足感を得たい場合には金の購入を考えても良いでしょう。
金への投資は投資資産の10%が目安
- 手数料が高い
- 配当がない
- 資産価値が上がらない
「金投資」のデメリットはありますが、「金」そのものに価値があるので少しは投資しておくのはOKです。
割合は株や投資信託など「金融資産」のうち10%がベストな割合と言われています。
純金積立以外の金への投資方法
金投資の特徴を活かして守りの資産にしたい場合、金への投資として4つの選択肢があります。
純金積立以外の金への投資方法4つ
金貨や金地金の現物取引(実際の金を手元に置いておく)
現物が手元にあるという満足感がある一方、盗難のリスクもあるため保管料などの費用が必要になります。
いつでも手の届く場所においておけるということ以外にあまりメリットはありません。
投資信託(100円からはじめられる)
投資信託の中には、金の価値と連動したものがあります。
代表的なものは
- 日興アセットマネジメントの「ゴールドファンド」
- 三菱UFJ銀行の「ファインゴールド」
です。
100円から投資できるため、少額からスタートできることがメリットと言えるでしょう。また、もし金融機関が破綻しても保有している投資信託は保障されます。
ただし、管理手数料が株式などの投資信託の手数料よりも高めに設定されています。
金を扱う投資信託は0.4%~0.8%程ですが、株式の投資信託は0.1%を切るものもあります。
管理手数料は高いですが、少額から始められる手軽さは大きなメリットでしょう。
金先物・CFD(ハイリスク・ハイリターンな投資)
金先物とは・・・
相場価格で売買するのではなく、あらかじめ「購入日」と「購入代金」を決めておいて、当日になったらその日の相場に関係なく取引をする方法です。
当日の相場より安く買えたら利益が生まれるという仕組みです。
CFDも実際の資産のやり取りなしに売る額、購入する額の差で決裁して収益を出すものです。
どちらも証拠金を入れることにより、実際の投資資金以上の額で取引ができます。これをレバレッジ効果と言います。
成功すれば多額の利益が見込めますが、反対に損をした場合借金をしなければならないほどの大きな額にもなります。金先物・CFDはハイリスク・ハイリターンな取引といえます。
金ETF(手数料が安い)
ETFとは「上場投資信託」と呼ばれ、特定の指数に連動する運用成果を目指す投資信託です。
金融商品取引所に上場しているため、取引時間内であれば一日に何度でも取引ができます。金ETFは金の価値と連動します。
金ETFのメリットは管理手数料が安いことです。
代表的な
- 「SPDR ゴールドシェア(GLD)」は管理手数料0.4%
- 「iシェアーズ ゴールド トラスト(IAU)」は管理手数料が0.25%
です。
投資信託と同じで少額から投資ができ、金融機関の破綻も保障されます。
デメリットは自分でその都度取引を行う必要があり、自動積立のような設定はできません。
手間はかかりますが、手数料が少ないのは魅力的です。
どうしても「金」に投資したいなら「金ETF」や「クラウドバンク」の金取引
金への投資は守りの資産と言われるように長期保有することが目的です。
そのためには「管理手数料」や「売買手数料等」のコストを下げることが資産を減らさない大事なポイントになります。
金ETFは投資信託よりも手数料が安くおすすめと言えるでしょう。
また、[ad_tag id=”2924″]の「金取引」もおすすめです。
「純金積立はやめとけ」のまとめ
純金積立は手数料が高く、利息・配当がない、そのものの資産価値が上がりにくいことから資産を増やすための方法としてはお勧めできません。
しかし、守りの資産といわれる金投資への特徴を活かして資産を守るための方法としては有効です。
複数ある金への投資方法の中でも、管理費用や購入手数料が安い金ETFが長期運用に最適と言えます。
金への投資のメリット・デメリットを理解し、より確実に資産を増やす方法の一つとして活用してもらえればと思います。