タイトルイメージペンション ぶるーすはーぷ・・・長野・黒姫
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きままにDIY
 

自分で作る 床暖房

  • 何でだろう?





    
 私達が、ここ黒姫高原でペンションを独立する前、山梨県の山中湖で約5年間雇われオーナーをしておりました。ご存知の方もおられるとは思いますが、山中湖は富士五湖の一つで標高が、1000m位 冬場の晴天率が80%ほど有ります。いわゆる放射冷却により恐ろしく寒くなるという土地柄で、寒季の1月中旬より2月中旬あたりは、朝の気温がマイナス15度前後、昼も0度以上にならないような日が続きます。
 そんな中独立に燃えながらいたペンションでは、古いセントラルヒィーティングシステムと窓も隙間だらけの1枚ガラス、お部屋にガンガンストーブ(セントラルヒィーティング温風式)を点け部屋内は20度前後にはなりますが、トイレに行く時廊下に出るとそこは0度の世界、いうまでもなく冬の廊下は走るものでした。カラッカラの晴天で湿度も低く(20パーセント前後)その上温風式の暖房をかければ、いわゆる空気がのどに突き刺さるような状態になり、肌もカユカユになります。室内の温度分布も頭のあたりは30度、足元15度と頭はボーっとするものの足は冷え冷えで不愉快極まりなく、寒冷地で快適に過ごすには、どうしたもんかと日々悩んでおりました。

 ある日、隣のペンションのオーナーさんが、架橋ポリエチレンパイプを使い現在の給湯ボイラーのお湯を流して床暖房を自分でやるというお話を聞きました。別荘に暮らす設備関係に詳しい人の協力の元ハンドメイド床暖房作りが始まり、見学しては色々なノウハウを得、「自分も、ひょとすれば出来るかもしれない」という気持ちになり、今度独立する時の暖房設備は、「床暖房が出来ないならペンションは開業しない」てな事になり、夢の実現に燃え資料を取り寄せ、独自に勉強を重ね試行錯誤の結果、できるかもしれないからだんだんと、「自分で施工できる」に変わってゆきました。

このページは、そんなハンドメイド床暖房のいろいろをご紹介しております。

  • 床暖房ここが良い
床面 足元
温風式暖房 15度 17度 23度 27度
床暖房 30度 21度 20度 20度






  1. 頭寒足熱、女性や子供達にとって快適で健康な暖房・・・暖房方法により熱の伝わり方が異なります。基本的に熱は温度の高いほうから低いほうに伝わるのですが、エアコン等の温風暖房は暖めた空気を循環させて熱を伝える対流、ストーブは対流と熱が直接物体にあたり熱になる輻射、床暖房はと床面から物体の中を熱が伝わる伝導の組み合わせです。
     足元及び頭の位置での温度分布を比較すると、たとえば170cm位の人が立っていたとすると

    左記のようにだいたいこんな垂直温度分布になります。温風式では頭が27度で足元が17度しかなくその温度差は10度。床暖房ではその差はほとんどありません。よって足が冷たく頭がボーっとするなんてこともありません。しかも室温にむらが無く風も無く穏やかな温かさなので温風暖房より室温が低くなっても、足元が暖かいので寒さを感じにくく、柔かな温かさとなります。
  2. 乾燥しすぎず肌がカサカサしない・・・温風暖房では吹出し口からの風が直接あたり寒く感じたりするのが、床暖房では不快な風を感じなくなり同様に肌のカサカサも和らぎ乾燥しすぎないので、ナチュラルな暖房といえます。
  3. ハウスダスト(室内塵)の減少・・・床暖房は風が無いのでほこりを舞い上げることが無く、部屋のほこりについても1時間も立つとほこりがおさまるのに対し、温風暖房は、風によって更にほこりが立ち、温度差による風の対流でいつまでもほこりが舞い続けます。床暖房ならぜん息やアレルギー症の予防にも役立ち赤ちゃんでも安心して寝かせておけます。
  4. 燃焼部が部屋に無く空気も汚れず安心・・・温水ボイラーを使用していますので、ボイラーはスキー乾燥室においてあります。石油温風ヒーターや石油ストーブを使用したときのようないやな匂いや空気の汚れ等がありません。一酸化炭素中毒などの心配も無用です。暖房自体の電気コードなども露出してませんので子供達が館内を走り回っても安心、燃焼部も乾燥室にあるので小さなお子様にも安全です。
  5. カーペットのダニ・・・客室はカーペット敷きになっておりますが、ダニは熱に弱く床暖房で奥に潜んでおられず、掃除機に吸い取られてしまい繁殖しにくくなります。安心して床にお座りくださいそれが一番暖かいです。逆に床面に一番近いお子様ほど油断していると暑くなりすぎ、着衣を少なくしてあげるなどしてあげてください。
  6. 寝つきが良くなり・・・ベッドに入りしばらく(1分位)すると、お尻や背中がじんわりと暖かくなってきます。室温も一定で3時間で暖房が止まってしまう、てな事も無く朝までぐっすり熟睡です。館内全体が暖かく温度差も少ないので急激な温度変化による心臓への負担なども軽減できそうです。
  7. 意外と省エネ・・・以上これだけ快適にもかかわらず、毎月の灯油代が山中湖時代の半分です。窓ガラスの主要部分をペアガラスにしたので、その効果もありますが、もったいないからといって下手にスイッチを切りボイラーや回路内の水温をいちじるしく下げてしまうより、温度設定を低くしても付けっぱなしのほうがランニングコストも安くあがるようです。雪が降ってもぶるーすはーぷの屋根だけは、朝になれば積った雪もきれいに落ちています。(^^ゞ

    以上、ちょっとオーバーな表現もありますが、快適で省エネ(^○^)結構気に入ってます。苦労した甲斐がありました。

    それでは、下記ぶるーすパパ流ハンドメイド床暖房施工方法のご紹介です。
    ちょっとマニアックですが、ご興味のある方はご参考にして下さい。

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  • 作ってみよう!


































1階ダイニングにフローリングを張っているところ














釘打ち機とエアーコンプレッサー



まずは実験です。
 隣のペンションオーナーから床暖房施工終了後に、あまってる架橋ポリエチレンパイプと床暖房用のフローリングの端材を貰い受け、簡単な模型を作り60度くらいのお湯を通し30分後に床面が何度くらいになるのかテストしてみました。
コンパネ(12mm)を現在の床面に見立て、その上に架橋ポリエチレンパイプを置き隙間をコンパネで埋め、なおかつパイプから新たな床面に出来るだけ均一に熱が伝わるよう、パイプに銅版0.1mm・アルミ板0.2mmと0.3mmの二種を巻きつけそのうえに床暖房用のフローリング材を張り各々の熱伝導温度をテストしてみました。
 目標値は、30分で床面温度が30度でしたが、さすがに銅版は早く難なくクリアーしたのですがコスト面や加工のしやすさを考え、アルミ板0.2mmを使用することに決定、この実験のおかげで、コスト的にも実際の暖房としても使えると確信しました。
独立開業の物件選び
 たまたま同地区の仲良くしていただいている、ペンションオーナーさんのご近所に設備屋さんがおられ、色々相談すると床暖房ボイラーやその他部品など、業者価格で発注していただけることになり非常にラッキーでした。
 私達のペンション独立の為の物件選びでも、床暖房システムが施工可能かどうかを視点に入れながら、現ぶるーすはーぷならボイラーの位置取りや、配管の収まりなどうまくいけそうということで決定しました。まず架橋ポリエチレンパイプの配管計画図を作り、部材リストを作成し発注となりました。
肝心のボイラーと基本構成
使用した床暖房ボイラーは、コロナ社のUHB−1510HD(FF)を2台、1台につき8回路とれ各回路の架橋ポリエチレンの長さが120mまでになるよう計画します。お部屋の広さがだいたい6畳から12畳くらいなので各回路長も60mから120mの長さで収まりました。ダイニングは24畳ほどありますので2回路使用しています。
購入した架橋ポリエチレンパイプイノアック社製・DXL−10A80、DXL−10A120)は、80m巻きと120m巻きの為、一番気をつけたい漏水防止のために出来るだけ回路途中で管と管を繋がないよう、一本物で仕上げました。ボイラー設置もペンション1階のスキー乾燥室に設置、おかげさまで館内でも一番暖かくぬれた靴や手袋なんかも良く乾き、一石二鳥となりました。

部屋内作業の手順

  1. カーペットをはがす。
  2. 幅木を(138.5o)セットする。
  3. 曲がりを墨付けし、ルーターで溝を掘る。
  4. アルミ板(放熱板)を加工し溝に入れ込みパイプをセットボイラーに接続
  5. 床全面にコンパネを張る。
  6. カーペットを敷く。・・・完成
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お部屋に架橋ポリエチレンパイプをセット
 部屋内のパイプは、303mm(1尺)の幅内に温水の往きと帰りをセットし、部屋内のどこでも均一な温度になる様、回路を組みます。各パイプは303mmの半分、151.5mm間隔で置きパイプ直径は13oでパイプとパイプの間のコンパネ(厚み12mm)は、138.5mmの長さに切り使用します。
このコンパネ切りを楽にするには、作業用テーブルを作り、丸ノコをセットできるようにしたりと、工夫が必要になります。 ぶるーすはーぷの客室は、床の上にカーペットがひかれておりましたのでまずカーペットをはがした床板に138.5mm幅のコンパネを打ちつけ配管スペースを作ります。その後、カーブ部分の型紙を作り、墨付けをしてその線にそって、ルーターで溝を掘ります。私の使用した架橋ポリエチレンパイプは直径13o、コンパネの厚みは12mmなので残り1oをルーターで削り取ります。
 その溝に0.2mmアルミ板を張り、溝に入れていきます。金物店で長さ500mm13Φのボルトの頭を切断し、これを治具としてアルミ板の上から溝にあわせてハンマーで上から叩けば上手く丸く形が出来ます。架橋ポリエチレンパイプをはめ込みボイラー(ヘッダー)につなげればOKです。
その床全面にコンパネを更に1枚敷き詰めます。この時下のポリパイプを釘で打ちぬかないよう墨付けし細心の注意を払って釘打ちします。後元通りにカーペットを弾き各部屋は完成です。
釘うちは大変
 最初に施工した部屋は、手打ちで釘うちをしたのですが、これが結構つらく手首にかなり負担がかかり、時間もかなりかかった為、その夜この先のことをよくよく考え、釘打ち機の購入を決意、早速注文することに・・・
 はっきり言って釘打ち機非常に早くしかも楽チンです。これが無いとこの先の工事は暗礁に乗り上げていたと思われます。

意外と苦労したのは1階仕上げ材のフローリング張りです。張り方としては、フローリングの一番長い直線部分を基準として糸を張り、そこから左右にフローリングを張り、端で調整していきます。この長辺の直線部分の仕上がり具合により全体的な見た目が決まります。
 フローリングの釘打ちは、凸部を斜め上から打ち込んで行きますが、ここでも釘内ち機が重宝しました。
ボイラーの設置など
ボイラーは、コロナ社の床暖房用ボイラーUHB−1510HD(FF)を1階用、2階用それぞれ1台ずつ計2台を、スキー乾燥室に設置、建物外部灯油タンクからΦ8銅管にて給油しておりますので、給油の手間がありません。温水は、コロナ純正循環液UPH−N20N(不凍液)を使いボイラー本体より、往き20A銅管にて4回路用ヘッダー(USA-4H)を2連結で計8回路分、流量計(USA−24)を通り各部屋を経由し戻りのヘッダー(USA-4H)に、戻りヘッダーには、リモートコントローラー(RCU-N5B)が付けてあり、戻りの湯温にてセンサーにより設定温度でバルブが開閉することにより、各部屋の温度管理が出来ます。また1階回路にはタイマー(RCK-T)が付けてあり秋口や春先など起床前にタイマー運転で使用、結構長い期間床暖房を使用しております。

ボイラーの設置や銅管での配管など、昔スキーの修行時代にオフシーズンといえば親戚のおじさんのところが設備屋さんをやっており、クーラーの取り付け等のアルバイトをしていたのが今回役に立ちました。
銅管を曲げる道具(ベンダー)や、銅管の先を加工してジョイントする道具等も、今は引退したおじさんから譲り受けましたので、お近くで自分でやられる方にはお貸ししますのでご相談ください。
リモコンの設定の仕方
各部屋の暖房リモコンスイッチの設定は、真冬は基本的にはC位置になります。ちょっと寒いと感じるくらいが快適に過ごせるようで、目安としては、寒いかなと感じた時はDに、暑い時にはBに変更してください。ただ室温に反映されるまで30分位はかかりますので、くれぐれも温度の上げ過ぎにはご注意ください。
リモコンスイッチは、1階フロントとダイニングの間にございますので、各自調整してみて下さい。


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  • Q&A













Q1 「カーブ部でのルータによる溝掘りで、コンパネ厚み12mm、パイプ外径13mmのため1mm削る」と書かれておりますが
1mm削るのは元の床板だと思いますが、12mm厚のコンパネは事前にU字形にカットしておくのでしょうか?(この場合、板はバラバラになり、設置時パイプ幅を空けて取り付けするのですか?) それとも幅木151.5mm幅のコンパネをパイプ幅だけ離して部屋の端から端まで設置した後、加工されたのでしょうか?
基本的に、寸法取りは尺単位(303mm)になりますので、1尺幅に2本の(温水の行きと帰り)ポリエチレンパイプを通すことになります。それと仕上げ材フローリングの寸法も、1枚につき幅303mm(1尺)になりますので。幅木の寸法は
(303−13×2)÷2=138.5mm 幅木は138,5oとなります。

 その幅木を部屋の端から並べて釘打ちしていきます。部屋全体に上手く収まるよう部屋端で調整し、幅木を並べるのですが、約1500×約50×13oと約400×約50×    13oの木片や何か別のものを治具として幅木を並べ釘打ちし、その治具をはさみ次の幅木を押し付け釘打ちしていきます。

端の曲がり部分は、コンパネを張ってしまってからダンボールなどで型紙を作り
墨付けをしてからルーターで幅・高さを13oで削り取りました。とにかくほこりが
ものすごくでますので、なかなか苦しい作業になります。
Q2 幅木の直線部分の床板も1mm掘り下るのでしょうか?それとも幅木厚12oでパイプが1oほど飛び出す部分は上からの板で押さえ込むのでしょうか?
直線部分も、幅木を張ってから元の床板を12mm+1oで削り取ります。
上から板で押さえ込むと、施工しにくく架橋ポリエチレンパイプも変形し経年変化に
よる漏れも心配になりますので、掘った方が無難かと思われます。
その他イノアック社製以外だと直径12mmのものもあったような気がしますが、たしか施工当時、単価や温水の流量等を考慮して、13oのものにしました。
Q3 0.2oアルミ板の件
U字部にも張り付けるのでしょうか?その場合、13mm幅の溝に 埋め込むのは容易でないと思いますが、いかがでしょうか?
曲がり部分には施工しにくく、また必要もないので埋め込みしておりません。
Q4 溝の幅は13mmパイプを入れるため、アルミの厚みや誤差を考えていくらぐらいにされましたか?
誤差無しの13oです。
金物屋で直径13o長さ500oのボルトを買い、頭をグラインダーて切って治具にし
400×1200のアルミ板をひき、その治具を溝にあわせ上からハンマーで叩けば
綺麗に丸く埋め込むことができます。
Q5 0.2mmアルミ板の入手されたサイズと大略の価格をお 教えいただけませんか?(写真では0.91*1.82mより小さいようですが)
東京のタイホウトレーディングという会社で、問い合わせた時にたまたま不良品か
なんかで在庫整理のアルミシートが購入出来ました。ホームセンターなんかで売ってるやつで定価は1100円くらいだったと思うのですが
400×1200が1本200円で250本
400×600が1本100円で200本を購入、ほんとたまたま偶然安く購入できたんだと思います。
Q5 私も自分で床暖(配管をして基礎コンクリートを打つ予定です)配管を考えておりまして、お聞きしたいことがあるのです。ぶるーすさんの使用された、「架橋ポリエチレンパイプ(イノアック社製・DXL−10A80、DXL−10A120)」というのは一巻きで概ねいくらほどするものなのでしょうか?
お尋ねの件ですが、資料を調べましたところ平成9年当時の定価は
DXL-10A80  15700円 DXL-10A120  20640円 でした。
確か半額くらいで購入できたと思いますので頑張って、交渉してください。

コンクリート敷きは、一度暖まると低温でもずっと暖かいでしょうね。うちも新築だとコンクリートで床をうつのが楽でいいなーと思ったのですがいかんせん、木造の中古住宅しか買えませんでしたので、HPにあるよな施工方法になってしまいました。

イノアック社のHP見つけましたのでご参考まで・・・
http://www.inoac.co.jp/
価格表も見つけました―。
http://www.inoac.co.jp/juukan/j_ydan/j_dan/j_dan_size_dxl.htm
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  • 感想・・色々
  
 今回の床暖房システム施工に際しては、部材の調達を根気よく交渉し、また幾多の幸運にも恵まれ、非常に安価に仕入れることができました。ちなみに総材料費は概算で、230万円位だったと思います。当たって砕けろ、犬も歩けば棒に当たる・・です。
自分の中にある「絶対に完成してみせる、必ず成功する」という信念が結果として表れたような気がします。
 なるほどと思われた方はぜひ勇気を出して作って見ては・・・(^^ゞ
よろず相談に応じますので、ぜひトライしてくださーい。


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